まずは、先ほどの計算式を見直してみましょう。, ここでの「報酬」が、外注費などとして経費に計上できます。  納付されているか、正しい金額かのチェックもできず、納付漏れも相次ぐでしょう。, 個人の方々が納付すると、手続きが煩雑になりますし、納付漏れも多くなります。 その場合は、決算のタイミングで事業主貸へ清算をします。), 報酬 10,000円(消費税込)  この時に支払う金額は「源泉所得税を控除した金額」になります。, さらに、「支払をしたとき」に源泉税納付義務が発生しますので、「源泉預り金」を計上する必要があります。, 源泉所得税の納付期限は、「給与などを実際に支払った月の翌月10日まで※」になります。 まとめ.  ⑥ ホステス等に支払う報酬・料金 報酬総額 50,000÷(1-10.21%)=55,685円 源泉税額 55,685×10.21%=5,685円 振込金額 55,685-5,685=50,000円.  ⑦ 専属契約等で支払う契約金  ⑤ 芸能人や芸能プロダクションを営む個人に支払う報酬・料金 株式会社などの法人は源泉徴収義務者です。個人事業主であっても、源泉徴収義務者であれば、外注先の個人へ「源泉徴収が必要な報酬・料金等」を支払う時には源泉徴収をする必要があります。 逆に、源泉徴収義務者に当てはまらない個人事業主は、外注先の個人へ「源泉徴収が必要な報酬・料金等」を支払う時でも、源泉徴収をする必要はありません。 従業員を雇用しておらず、一人で仕事をしている個人事業主は、源泉徴収義務者には当てはまりません。 >> 個人事業での請求書の書き方・作り方.  ④ プロスポーツ選手、モデルや外交員などに支払う報酬・料金  ※引用URL:源泉所得税及び復興特別所得税の納付期限と納期の特例(国税庁HP), したがって、5月末に取引先に支払ったのであれば6月10日までに源泉所得税を納付しなければなりません。, 事例.SSN株式会社はA税理士に対し、4月分の報酬として税込108,000円が発生し、源泉所得税10,210円を控除した金額を5月末に支払った。その後、6月10日に源泉所得税を納付した。, 税理士に対する業務委託料は、源泉所得税控除前の金額で計上します。 報酬から源泉徴収税が差し引かれ、源泉徴収後の金額を現金で受け取った場合, 取引先に源泉徴収された金額は、事業主貸で仕訳します。 この場合の報酬金額は11,137円となるので、この金額に消費税率をかけます。, 10,000 + 1,137 + 1,113 = 12,250円(請求金額) この場合は、0.5を切り捨てて、2,552円が源泉徴収税(所得税と復興特別所得税)となります。 上述の通り、支払いを行った翌月の10日までに、預かった源泉徴収税を納める必要があります。, 源泉徴収した税金を納める時に用いる所定の用紙があるので、それに必要事項を記入して、 12,250 − 1,137 = 11,113円(実際に振り込まれる金額), 源泉徴収税を算出する時に、 11,137 × 10% = 1,113円(消費税) 10,000 − 1,021 = 8,979円(実際に振り込まれる金額), 10,000 × 10.21% = 1,021円(源泉徴収税)  100,000 ー 10,210 = 89,790円 (ただし、前年の上半期の課税売上高だけで1,000万円を超え、なおかつ、この期間の給与等の支払い金額も1,000万円を超えた場合には課税事業者となります。), これらの消費税や源泉徴収税を、どのように請求書へ記載するかは下記を参考にして下さい。 目次.  取引完了した月の締め日までに請求書を受領して、費用と債務(買掛金・未払金など)を計上します。, このとき、受領した請求金額が「源泉所得税を控除した金額」だったとしても、計上する費用と債務の金額は、「源泉所得税控除前」の金額になります。, <例> 合計税率は10.21%となり、1円未満の端数は切り捨てます。 報酬額が100万円以下の場合 計算式:売上×10.21%=源泉所得税額 例:1万円×10.21%=1,021円 3.1 税務署へ納付する源泉所得税の計算; 3.2 会社の仕訳(税務署への納付のための仕訳); 4 個人事業主側の対応 訂正方法.  ここではじめてSSN株式会社に「源泉税納付義務」が発生しますので、税理士への未払金から「源泉預り金」に振り替えます。, なお、10,210円は実際には税理士が負担しているもので、SSN株式会社は「代わりに納付するだけ」ですので、「国への未払金」ではなく「税理士からの預り金」になります。, いかがでしたでしょうか。 0.8979という数字は、1から源泉徴収税の税率(10.21%)を差し引いたものです。 >> 源泉徴収が必要な報酬・料金とは?, また、取引先が源泉徴収義務者でない場合には、源泉徴収されることはありません。  しかし、請求書に記載がない場合でもあなたの会社に納税義務があります。 源泉所得税は. 下記のように源泉徴収税と支払い金額を算出します。, 報酬から源泉徴収税を差し引いた金額が、外注先へ振り込む or 手渡しする金額となります。 源泉徴収税と支払い額の確認用に利用して下さい。, 例えば、25,000円の報酬を支払ったときには、源泉徴収税に小数点以下の端数が生じてしまいます。 相手が法人の場合は、源泉徴収義務者です。相手もこちらと同じように個人の場合は、源泉徴収義務者でない可能性が高いです。, 2013年〜2037年は、通常の所得税(10%)に復興特別所得税(0.21%)も合わせて、源泉徴収税の税率は10.21%となっています。  ⑧ 広告宣伝のための賞金や馬主に支払う競馬の賞金, また最近ではフリーランスの増加により、個人の方に翻訳やネット記事の執筆を依頼する会社も増えており、「①原稿料や講演料など」も増えてきています。, そういった源泉徴収の対象となる支払先に報酬等をお支払いする場合、支払先であるあなたの会社が「源泉徴収の必要性」に気づいて、手続きを取る必要があります。, 源泉所得税の仕組みが分かっている支払相手ですと、請求書に「源泉徴収差引き」など別記して、「支払額」を記載してくれるため気づけます 免税事業者は、受け取った消費税を納税する必要はありません。 売上金額(請求金額)×10.21% となっています。 ※100万円以上の場合やホステス報酬は異なりますが、割愛します。 10%が所得税です。 所得税の2.1%を復興特別所得税として引く事になっているので 所得税と復興特別所得税の合計で10.21%を引く事になります。 なので、まずは「預り金」などの名目で帳簿づけします。 >> 個人事業の源泉徴収に関するまとめ. まずは、報酬の支払いを行った時点で帳簿づけをします。, 次に、預かっておいた源泉徴収税を納付した時点で帳簿づけをします。  これを避けるために、支払う会社が代わりに「源泉徴収し納付」しているのです。, ただし、従業員の場合は原則確定申告不要で会社が「年末調整」してくれますが、個人の方の場合には「確定申告」は必要という違いがあります。, 取引自体は通常の同じです。 >> 支払金額が100万円超の場合, 報酬が決まっていて、そこから源泉徴収税を差し引く場合には、 (消費税等と源泉所得税及び復興特別所得税 - 国税庁) それぞれの例を順番にみていきましょう。 報酬が決まっていて、そこから源泉徴収税が引かれる場合 【報酬 10,000円(消費税込)の場合】 10,000 × 10.21% = 1,021円(源泉徴収税) 10,000円(請求金額) 15,000円 × 10.21% = 1,531.5円, このように、算出される源泉徴収税に小数点以下の数字が出る場合には、 11,000 − 1,021 = 9,979円(実際に振り込まれる金額), 10,000 ÷ 0.8979 = 11,137円(請求金額) 銀行やゆうちょ、税務署などの窓口で納税することになります。用紙はダウンロード・印刷して使えるものではないので、税務署へ取りに行きましょう。税務署から郵送してもらうこともできます。, >> 源泉所得税の納付期限、納付場所、納付書の書き方など 10,000 × 10% = 1,000円(消費税), 10,000 + 1,000 = 11,000円(請求金額) 外注先の個人へ「源泉徴収が必要な報酬・料金等」を支払う時には源泉徴収をする必要があります。, 逆に、源泉徴収義務者に当てはまらない個人事業主は、外注先の個人へ「源泉徴収が必要な報酬・料金等」を支払う時でも、源泉徴収をする必要はありません。, 従業員を雇用しておらず、一人で仕事をしている個人事業主は、源泉徴収義務者には当てはまりません。, 報酬の支払い金額が100万円以下の場合は「報酬額の10.21%」が源泉徴収する税額です。 また違う計算方法になります。, 10,000円 × 0.1021 = 1,021円(源泉徴収税) 1 − 0.1021 = 0.8979, 11,137 − 10,000 = 1,137円(源泉徴収税)  場合によっては「確定申告」はしているかもしれませんが、「納税」は会社が代わりにしてくれているはずです。 外注先のフリーランスから見れば、振り込まれる金額(手渡しされる金額)が、いわゆる「手取り金額」です。, 上記は、「報酬が決まっていて、そこから源泉徴収税を差し引く場合」です。 1 源泉徴収の対象となる取引; 2 源泉徴収もれについての具体例. 源泉徴収の税率は以前まで10%でしたが、  ③ 社会保険診療報酬支払基金が支払う診療報酬 報酬額と消費税額を明確に分けている場合は、消費税を含めていない報酬金額に10.21%をかけて算出しても良いことになっています。(消費税等と源泉所得税及び復興特別所得税 - 国税庁), 10,000円(請求金額) 源泉徴収税は、支払い者がひとまず預かって、税務署へ納める形になります。 この場合は、13,469円が実際に振り込まれる金額となります。, 報酬 10,000円(消費税込) 制作したものを納品し、翌月末日に報酬から源泉徴収税が差し引かれた金額を振り込みされた場合, 報酬と一緒に受け取った消費税は、課税事業者でないかぎり、そのまま事業主のものとなります。 源泉所得税が絡む取引は、給与以外にも報酬や原稿料などいろいろありますが、どの取引も会計処理は源泉所得税を「預かる側」か「預かられる側」かによって決まります。 預かる側(報酬等を支払う側) 源泉所得税を預かる側は、報酬等を支払う側です。 また開業してから2年以上経っていても前々年の課税売上高が1,000万円を超えていなければ、免税事業者のままでいられます。 預かった所得税は、その報酬を支払った翌月の10日までに納税する必要があります。, 複式簿記での仕訳例は以下のようになります。  今回は、報酬・料金にかかる源泉所得税の仕組みと、仕訳の流れを説明しました。, 源泉所得税の納付は、一般的に会計システムから「源泉預り金」を抽出し、その残高を支払うことが多いかと思います、, そうすると、取引先への支払い時に正しく源泉所得税(源泉預り金)を認識しなければ、誤納付となってしまいます。, 経理初心者の方ですと、請求書を見て「これは源泉徴収対象だ!」と見分けるのは難しいかと思います。しかし、数年経理を経験していれば支払先や取引内容から見当をつけることができるようになってきます。, また、当サイトで解説している会計処理以外に、知りたい会計処理やご相談がございましたら、, 10年の経理歴の中で、様々な会計ソフトや経営者・フリーランサーを見てきた私が、断言します。, 正直、社員数1,000人以上の大企業にはおススメできませんが、個人事業主や数十人程度の会社であれば「やよい会計」で間違いないでしょう。, 日商簿記検定2・3級の合格率・難易度は?就職に有利?どんな仕事? 日商簿記検定の難易度は? 他の試験と比較した…, 支払先であるあなたの会社が「源泉徴収の必要性」に気づいて、手続きを取る必要があります, 「源泉税納付義務」は発生していませんので、「源泉預り金」は認識せず、全額税理士への未払金として計上します, 「源泉税納付義務」が発生しますので、税理士への未払金から「源泉預り金」に振り替えます.  そのため経理・財務部門では常に「源泉徴収の対象となる支払先ではないか」注意する必要があるのです。, 従業員の給与については雇用関係があるため、給与から差し引いて会社が所得税を納付することに疑問を持つ方は多くないと思います。, しかし個人とはいえ、何の雇用関係もない取引先・支払先の税金をなぜ代わりに納付しなければならないのでしょうか。, そもそも従業員の給与をなぜ会社が代わりに納付しているかというと、国民の大半が「会社員」である現状で、会社員一人一人が申告・納税手続きをしていたら、国税局がパンクしてしまします。 ⇒実際に弁護士に払う金額は、 上記のように、所得税と復興特別所得税の合計額から切り捨て処理を行います。, 報酬を支払った時の仕訳と、源泉徴収しておいた税金を納める時の仕訳例を紹介します。  となりますが、費用・債務計上する金額は100,000円になります。, 取引のあと、双方で定められた支払期日までに報酬等を取引先に支払います。 「手取り金額を先に決めておき、そこに源泉徴収税をのせてあげる場合」は、  また、この税理士への支払前の段階では「源泉税納付義務」は発生していませんので、「源泉預り金」は認識せず、全額税理士への未払金として計上します。, 税理士へ支払いをします。 このように算出された源泉徴収税に1円未満の端数が生じる場合は、小数点以下を切り捨てた金額を源泉徴収することになります。, 25,000円 × 0.1021 = 2,552.5円 10,000円(実際に振り込まれる金額), (10,000 ÷ 0.8979) − 10,000 = 1,137円(源泉徴収税) 10,000円 − 1,021円 = 8,979円(実際に振り込む or 手渡す金額), よくある報酬額に対して、源泉徴収税が実際にいくらで、支払い額がいくらになるかの表を設置しておきます。 個人の弁護士に対して100,000円の業務報酬が発生した。このとき、源泉徴収10,210円を控除して支払う。 2.1 会社の仕訳; 2.2 個人事業主aさんの仕訳; 3 会社側の対応 訂正方法. その小数点以下の数字を切り捨てることになっています。, つまり、この場合の源泉所得税は1,531円です。(「0.5」の部分は切り捨て) 税理士に対する顧問料の経理処理について、勘定科目や仕訳方法、源泉税についてまとめました。 報酬金額が決まっていて、そこから源泉徴収税が引かれる場合と、 25,000円 − 2,552円 = 22,448円(振り込み or 手渡しする金額), 所得税と復興特別所得税を別々に計算して、それぞれで切り捨て処理をしたものを合算してはいけません。 基本的には、報酬が決まっていてそこから源泉徴収税が引かれ、手取り金額が支払われるものだと考えておきましょう。, ただし、こちらが個人事業主だからといってどんな仕事の報酬でも源泉徴収されるわけではありません。  ※一部法人でも源泉徴収が必要な場合がありますが、レアケースのため省略します。  ① 原稿料や講演料など 株式会社などの法人は源泉徴収義務者です。個人事業主であっても、源泉徴収義務者であれば、 (2) 以下の目的で支払う報酬・料金である場合 2013年(平成25年)以降は復興特別所得税が加算されて10.21%となりました。 ビジネス資格に関する情報と資格を活かした就転職・フリーランス・独立情報を発信しています。, この記事は、経理初心者向けに「報酬・料金にかかる源泉所得税」に関する取引が発生した際に、計上すべき仕訳の流れを解説していきます。, あなたがもし一般の会社に雇用されていて、その会社から給与をもらっているとしたら、「自分で所得税を納税」していることはほとんどないと思います。 この記事は、経理初心者向けに「報酬・料金にかかる源泉所得税」に関する取引が発生した際に、計上すべき仕訳の流れを解説していきます。 目次1 報酬・料金にかかる源泉所得税って何?1.1 給与や報酬を受け取ったときには税金 >> 個人事業主の消費税について, 個人事業主の場合、基本的に開業してから2年間は免税事業者でいられます。  ② 弁護士、公認会計士、司法書士等の特定の資格を持つ人などに支払う報酬・料金 確定税額で1円未満の端数が出る場合は、切り捨てることになっています。, 例えば、報酬が15,000円(消費税込)の場合 源泉徴収税は、取引先が税務署へ納めてくれます。, 報酬に消費税が含まれている場合は、消費税込みの金額に10.21%をかけて源泉徴収額を計算します。 15,000円 − 1,531円 = 13,469円 消費税は、手取り金額ではなく、報酬金額に対して発生します。  ⇒法人の場合は受け取った会社自身で納税義務があるので不要です。  給与明細を見たときに「所得税」と記載があり控除されている”アレ”です。, 会社が事業を行ううえで、取引先や仕入先に費用を支払うことがあると思いますが、当然受け取った取引先・仕入先も「所得税(法人の場合は法人税)」がかかります。その分の納税については、基本的に受け取った取引先・仕入先が自らおこないます。, 実は特定の支払いにおいては、従業員に支払う給与と同様に「支払った会社が代わりに納税する」ことがあるのです。, 「報酬・料金などの源泉税」すべてについて、支払った会社が代わりに納税しなければならないわけではありません。, (1) 支払先が「個人」である場合 (事業主貸ではなく、仮払源泉税や仮払税金といった勘定科目で仕訳しても構いません。 報酬金額にこの10.21%をかけて源泉徴収税を算出することになります。, 請求金額から源泉徴収税を差し引いた額が、実際に振り込まれる金額になります。