日本の半導体企業は、設計から製造まで一貫して行うIDM(Integrated Device Manufacturer:垂直統合のデバイスメーカー)にこだわり続け、ファブレスもファウンドリもそれらのビジネスの本質を理解できないまま、没落していった。
複雑なICを設計するためのソフトウエア・ハードウエアツールを提供するのがEDA (Electronic Design Automation:電子設計自動化ツール)ベンダーである。シノプシス(Synopsys)、ケイデンス(Cadence)、メンターグラフィックス(Mentor Graphics、現シーメンス(Siemens)の一部門)の3社がトップスリーと言われ強い。日本ではかろうじて図研がプリント配線基板のツールで生き残っている。
こういった半導体設計工程で、デザインハウスは設計のすべてを扱うため、半導体設計の知識がなくても、こんなICが欲しい、こんな機能にしてほしい、というユーザーがいても半導体を設計してもらえる。昔は自分の半導体が欲しければ工場を作ることから始める必要があったが、分業がしっかり進んでいるため、デザインハウスに依頼すれば自分独自のICチップを設計できる。
半導体および装置市場調査会社の米VLSIresearchは、2019年の半導体製造装置メーカー売上高ランキング・トップ15を発表した。
スマートフォンやパソコンなど私たちが日常で使用している半導体がどのような企業でどのように製造されているかご存じでしょうか。1970年代ごろは、「設計から製造までの一貫生産体制」が殆どでしたが、今は半導体の設計から製造までさまざまな企業が分業して関わっています。今回は、半導体の「設計」から「製造」工程における分業化と、その分業化に出遅れた日本の半導体業界についてご紹介します。, 1980年代中ごろに考えられたVLSI(Very Large Scale Integration:超大規模集積回路)の設計自動化の原動力となったのは、カリフォルニア工科大学のカーバー・ミード教授とゼロックス社パロアルト研究所のリン・コンウェイ研究員が書いたVLSI設計の教科書「Introduction to VLSI Systems(超LSIシステム入門)」であった。集積回路(Integrated Circuit:IC)の設計にコンピュータ科学の手法を導入した。自動化ツールはソフトウエアで作られるため、そのバグやフォーマットの検証も必要になり、検証ツールも登場した。, 回路設計上でも一つの価値のある回路をIP(Intellectual Property:知的財産)と呼び、IPだけを開発する企業も現れた。アーム(ARM)社がそのはしりだった。
半導体のパッケージのピン配置や間隔などの寸法は、プリント回路基板のピン配置や間隔と共通する上に、IntelのCPUのようにプリント回路基板をパッケージとする製品も増えてきているため、半導体とプリント基板とは切っても切れない関係になっている。
半導体設計も製造もAI活用でインテリジェント化 - SEMICON China 2020 2020/07/02 06:30 著者:服部毅. リソグラフィ以外の工程では、米国のアプライドマテリアルズ(Applied Materials)とラムリサーチ(Lam Research)が強く、東京エレクトロンはその中で頑張っているといえる。その他日立ハイテクもある。日立国際電気はファンドのKKRに売却された。
スマートフォンやパソコンなど私たちが日常で使用している半導体がどのような企業でどのように製造されているかご存じでしょうか。1970年代ごろは、「設計から製造までの一貫生産体制」が殆どでしたが、今は半導体の設計から製造までさまざまな企業が分業して関わっています。 2001, 2020.
東京エレクトロンはリソグラフィの露光を除くほとんどすべての工程を手掛けており、半導体製造装置の大手企業である。リソグラフィでは日本のニコンやキヤノンも製造しているが、最先端の装置はオランダのASML社が先頭を走っている。特に最近のEUV(Extreme UltraViolet:極端紫外線)光のリソグラフィ装置ではニコンもキヤノンも早々と撤退を決めたため、ASMLの独占となっている。
これらの分業化の進み具合を大きな流れとして、<図1>に示す。当初は半導体メーカーが行ってきた工程ばかりだが、複雑になるにつれ、さまざまな専門企業が増えてきた。, 言い換えると半導体産業を頂点として、設計ツール、IP、検証ツール、設計請負、ファブレスなどのメーカー、マスクメーカー、マスク検査メーカー、ファウンドリ、製造装置メーカー、製造プロセスに使う材料メーカー、シリコン結晶メーカー、製造工程内で使う化学薬品メーカー、出来たシリコンウェーハからチップを切り出す装置メーカー、パッケージする後工程請負メーカー、テスト装置メーカー、パッケージするための装置メーカーなど、さまざまな企業が誕生した。
ただし、回路があまりにも複雑になりながら、性能も上げることが要求されるため、回路のクロック(Clock:回路を動かすタイミングを設定する時計のような機能)に対してすべての回路が遅延なく動けるようにするためには専用のNoC(Network-on-Chip)と呼ばれる回路スイッチ用のIPも登場している。最近のGPUや高速のICチップには欠かせない。
技術ジャーナリスト。東京⼯業⼤学理学部応⽤物理学科卒業後、⽇本電気(NEC)⼊社、半導体デバイスの開発等に従事。のち、⽇経マグロウヒル社(現在⽇経BP 社)⼊社、「⽇経エレクトロニクス」、「⽇経マイクロデバイス」、英⽂誌「Nikkei Electronics Asia」編集記者、副編集⻑、シニアエディター、アジア部⻑、国際部⻑など歴任。, みんなの試作広場は、材料選定のノウハウやポイント、材料や加工技術の基礎知識や最新情報をご紹介するモノづくりに関わる“ひと”と“未来”をつなぐWebメディアです。, 民間警備業でなければできない恩返し!異常の早期発見に貢献する統合監視システム《セコム~警備システム:後編》 Tokyoオリンピック2020と技術レガシー(10), 量産試作のための基礎知識(4)~製品設計時に知っておくべき金型の「パーティングライン」と「アンダーカット」設定の注意点, 1964年と2020年、大きく異なる警備体制《セコム~警備システム:前編》 Tokyoオリンピック2020と技術レガシー(9), 工業用クロムめっきの代替が期待される耐食性・耐摩耗性を両立した「多層硬質ニッケルめっき技術」とは?~持続可能なモノづくりの実現に向けて, 自動車軽量化に向けた大きな1歩。「動的共有結合樹脂」に注目し生まれた「二次加工」可能な熱硬化性CFRP(炭素繊維強化プラスチック), IoTや自律化などが注目される「ITのメガトレンド」時代における半導体の役割〜半導体入門講座(13), 日本版SBIR制度で中小企業のものづくりを支援、イノベーション創出のカギとなるか 横浜市発の事例から学ぶ(前編), 半導体の「設計」から「製造」工程における分業化と、その分業化に出遅れた日本〜半導体入門講座(5), 集積回路(IC)上のトランジスタが微細化する理由、そして「ムーアの法則」の限界〜半導体入門講座(4), 「おもしろくて役に立つ」が、面白家電開発の源!社長からパートまでが全員でアイデアを出しヒット商品化に挑む, 前例がない新市場を開拓せよ、中東の砂漠から始まったソーラーパネル清掃ロボットの開発ストーリー, 九州地場企業の協力でわずか1年半で実現!高精細小型SAR衛星「イザナギ」の開発ストーリー, 「ムーアの法則」の限界を克服する3次元構造トランジスタと、半導体ICの高集積化が進む理由〜半導体入門講座(6), GAFAなど大手IT企業が自社向け半導体の開発に力を入れるわけとは~半導体入門講座(1), 集積回路(IC)上のトランジスタが微細化する理由、そして「ムーアの法則」の限界〜半導体入門講座(4), 半導体の「設計」から「製造」工程における分業化と、その分業化に出遅れた日本〜半導体入門講座(5), 「ムーアの法則」の限界を克服する3次元構造トランジスタと、半導体ICの高集積化が進む理由〜半導体入門講座(6), アナログからデジタル回路へ進化し、コンピュータや通信の発展に寄与した半導体IC 〜半導体入門講座(9), 集積回路(IC)の誕生からマイクロプロセッサ(MPU)登場まで。コンピュータを発展させた半導体IC開発史〜半導体入門講座(10), テクノロジートランスペアレント時代のなかで進化を続ける半導体技術と「スマート社会」の姿〜半導体入門講座(11), 「ダウンサイジング化」に乗らなかった国内パソコンメーカーの栄枯衰退史〜半導体入門講座(12), 日本の民間企業が月面着陸を目指す。ispaceが極限まで追求する過酷な環境に耐える無人探査機ローバーの軽量化, 軽量で強度の高い繊維強化プラスチック(FRP)の基礎的な知識を解説~代表的なFRPの性質・用途、成形法, トラブル回避のために知りたい「製品の寿命」~プラスチックの劣化原因と寿命予測の実験方法を紹介~. 半導体ファブレス(Fabless、工場を持たず設計などを行う企業)と一口に言っても、汎用のチップを開発し提供する半導体メーカーと、設計業務を請け負う企業がある。前者を単にファブレスといい、後者をデザインハウスと呼ぶことがある。
半導体とその製造工程の装置や技術について解説します。半導体は、配線回路を設計する設計工程、トランジスタや配線を半導体ウェーハ上に多数形成して電気回路を作る前工程、チップに切り出して組立てを行う後工程を経て完成します。
またウェーハ完成後、チップに切り出してからパッケージングするまでの後工程では、OSAT(Outsourced Semiconductor Assembly and Test)と呼ばれるパッケージ専門の請負業者がいる。ここでは、ウェーハからチップを切り出し、それをリードフレームと呼ばれるメタルの基板にチップを載せ、チップ上のパッドと呼ばれる電極部分とリードフレーム上の各配線端子との間をボンディングワイヤーでつなぐ。最後に樹脂で固めて封止する。最後にICが正常に動作するかどうかのテストを行う。
このウェブサイトでは、JavaScriptの機能を有効に設定していただくことで、最適なコンテンツをご覧いただけます。, 半導体チップは、トランジスタや配線を半導体ウェーハ上に多数形成して電気回路を配置したもので、集積回路(IC、LSI)と呼ばれます。これを作るにはまず、配線回路を設計する必要があります。次に、設計した電子回路を半導体ウェーハ表面に形成する前工程、最後に、チップに切り出して組立てを行う後工程を経て完成します。ここでは、高精度の加工技術・管理環境が求められる前工程を中心に、半導体の製造工程についてわかりやすくご説明します。, 半導体ウェーハ表面に形成されるトランジスタや配線は、非常に細かいため、ウェーハ表面に直接配置することはできません。そこで、フォトマスク(レチクル)と呼ばれる原版にコンピュータを使ってパターンを描き、これをウェーハ上に転写することで、回路を形成します。設計工程では、仕様に基づいた回路を設計し、フォトマスク(レクチル)を作成します。, 必要な機能を実現する回路を設計し、シミュレーションを重ねて効率的なパターンを検討します。, 透明なガラス板の表面に実際よりも大きく回路パターンを描いて、半導体ウェーハに転写するための原版(マスター)を作成します。, 半導体製造工程の「前工程」と呼ばれる半導体ウェーハ処理工程では、シリコンウェーハ表面上にトランジスタなどを含む電子回路を高集積で形成して行きます。シリコンウェーハは、超高純度に生成されたシリコン単結晶インゴットを薄く切断して作られます。(参考:半導体材料 シリコンについて)1枚のウェーハ上には、四角い半導体チップが百個以上製造されます。現在は、最大で直径300mmのシリコンウェーハが製造に使われています。今後、最先端のウェーハ製造では、直径450mmのシリコンウェーハも使うよう検討されています。, 薄膜上に感光剤(フォトレジスト)を塗布し、フォトリソグラフィー技術でフォトマスク(レチクル)上の回路パターンを転写します。, 現像されたフォトレジストをマスクにして、エッチングによって、薄膜を配線等の形状に加工します。, 一番下にトランジスタ層を形成し、その上にいくつもの配線回路層を重ねることで、半導体は完成します。トランジスタ層も配線回路層も、「成膜」「パターン転写」「エッチング」を基本とした精密な加工を繰り返して形成されます。, トランジスタが隣接する素子に干渉されずに動作できるよう、素子分離領域を設置して活性領域を区切ります。, ウェーハに少しでも汚れがあると、回路に欠陥が生じてしまうため、洗浄します。超微細なパーティクル(ゴミ)をはじめ、製造工程で発生した微量の有機汚染や金属汚染、油脂、大気に触れることで生成される自然酸化膜など、あらゆる汚染を薬液を使って除去します。, トランジスタのゲート絶縁膜、配線層間の絶縁膜形成に必要な酸化膜を作ります。高温炉の中で、酸素または高温スチームでウェーハ表面を酸化させて、酸化膜を形成します。シリコン(Si)は、酸化するだけで良質の絶縁膜(SiO2)が出来るところが特長です。, トランジスタのゲート絶縁膜、配線層間の絶縁膜形成に必要な酸化膜を作ります。高温炉の中にウェーハを挿入し、酸素または水蒸気をシリコンと反応させることで、ウェーハ表面に酸化膜を成長さ せます(熱酸化法)。, 露光装置でフォトマスク上から紫外線レーザー光線を照射します。フォトマスクでパターンのない部分のみ紫外線が透過し、フォトレジストに照射されます。紫外線が当たったフォトレジストの部分が感光し化学的に変化します。マスクのパターンはレンズで数分の1に縮小して、ウェーハ上に投影され転写されます。, フォトレジストを現像し、転写したパターンを残します。現像後、CD-SEMで寸法計測を行います。この計測の工程を ADI(:After Development Inspection) ということがあります。, フォトレジスト等のパターンをマスクとして配線等をエッチングして作製します。エッチング工程後、不要となったフォトレジストは、オゾンやプラズマで灰化(Ashing)して除去/剥離します。この後、CD-SEMで寸法計測を行います。この計測の工程を AEI(:After Etch Inspection) ということがあります。, 微細な形状や寸法を測定したり、ウェーハ状態で電気的特性を測定して、良品・不良品を識別します。, トランジスタを作る領域に、配置するトランジスタに応じた種類・濃度の不純物を注入し、トランジスタを作る準備をします。, P,As,B等の不純物をイオン化して加速し、シリコン基板等に打ち込みます。フォトレジストパターン等をマスクに使います。イオンを打ち込まれた部分は、結晶が崩れアモルファス化します。打ち込み後、アニール(加熱)して、活性化(再結晶化)します。, トランジスタの電極を絶縁膜の上に引き上げるために、膜に穴をあけて金属部を埋め込みます。, 成膜・パターン転写・エッチングなどを繰り返し、トランジスタなどの素子間を配線する層を積み重ねて回路を完成させます。, 半導体製造工程の「後工程」と呼ばれる組立工程では、ウェーハから半導体を切り出し、所定の位置に固定・封入して検査を行います。, チップを所定の位置に固定し、金属等で接続した後、損傷や腐食を避けるためにセラミックや樹脂などのパッケージで封入します。, 電気的特性検査や外観検査などの各種製品検査と、長期寿命試験などの信頼性試験が行われます。基準を満たさない製品は、不良品として取り除かれます。, 完成した製品は、パソコン、スマートフォン、自動車を始めとする様々な製品に組み込まれ、私たちの暮らしを支えます(参考:暮らしの中の半導体)。. © Hitachi High-Tech Corporation. 後工程での製造装置も日本が得意だ。ディスコ社はウェーハからチップを切り出すダイシング装置に強い。新川、カイジョー(旧海上電気)など比較的中小のメーカーが多い。プリント回路の実装に強かったヤマハ発動機がボンディング装置やマウンティング装置の新川と、モールディング装置のアピックヤマダを買収した。産業再編も活発になっている。, 著者:津⽥建二(つだ・けんじ)
半導体ICでは、IP回路だけでは機能しない。それらを配線するツールも必要になる。もちろん、このツールも自動的に行うためのツールである。
今日残った売上額5,000億円以上の大手半導体メーカーは、東芝から独立したキオクシアとソニーセミコンダクタソリューションズ、そしてルネサスエレクトロニクスだけとなった。この内キオクシアとソニーはそれぞれメモリとCMOSイメージセンサという大量生産品で昔ながらの大量生産工場を持つ会社である。需要が続く限り、大量生産品は成長できるが、需要が落ち込み始めると危うくなる。, 日本が唯一得意な分野は、半導体を製造するための装置と材料である。半導体を製造するメーカーが弱くなったために、その製造を支援する製造装置メーカーは海外企業に向けて出荷を続けている。売上額の海外比率は極めて高い。半導体テスターのアドバンテスト社(旧タケダ理研工業)は、海外比率が95%くらいに達している。半導体製造は今や、米国と台湾、韓国が大きな市場となっている。
それぞれの工程はやはり検証作業で、それぞれをチェックする。デジタル回路に特有のタイミング設計では、レイアウト後に性能を満足しているかどうかが求められるため、場合によってはRTLを出力する機能設計まで戻ることもある。それぞれは自動化設計をしているものの、設計ツールを使って設計情報を書き込むのはやはり人手になる。
首相官邸 のウェブサイトなど公的機関で発表されている情報も合わせてご確認ください。, EVG、ヘテロ集積化Die-to-Waferハイブリッド接合で配置精度2μm以下を達成, インテルや東芝といった半導体メーカーや、CPU、メモリなどの半導体デバイスに関わる情報、市場トレンドといったホットなニュースを毎日更新。注目のIoTや自動運転など、半導体の適用範囲の拡大とともに成長が続く半導体業界の話題を詳細な説明付きで紹介します。, ご興味に合わせたメルマガを配信しております。企業IT、テクノロジー、PC/デジタル、ワーク&ライフ、エンタメ/ホビーの5種類を用意。, 半導体設計も製造もAI活用でインテリジェント化 - SEMICON China 2020. 南川氏によれば、日本を除く外国勢は、回路設計、ソフト開発に人員を徹底的にフォーカスしており、ここの技術力で日本勢は負けていく、と指摘する。つまりは、よく言われる「日本の技術はよいが、コストで負ける」という点も、はてさてと疑問を投げかけるのだ。 日本のプロセスエンジ� 厚生労働省、
半導体設計では、RTL(Register Transfer Level)、ネットリスト、レイアウト配置配線の後、最後にフォトマスクを作り、製造部門に渡す必要がある。抽象的な記述の機能設計でRTLというフォーマットに出力し、基本回路ブロックの接続(配線)関係を示したコードであるネットリストの工程で回路の接続情報を含ませ、レイアウトでの配置・配線を行い、最終的にフォトマスクのパターンを出力するフォーマットに変換する。
All rights reserved. SEMICON China 2020が2020年6月27日~29日にかけて中国の上海でリアルな展示会として開催された。外国人招待講演者が多数を占める併催のIEEE/SEMI主催の「中国国際半導体技術大会2020(CSTIC 2020)」はバーチャルで行われたが、いくつかのSEMI主催の講演会はリアル、バーチャル、あるいは両者併用で行われた。, SEMICON Chinaの入場登録窓口の様子は大混乱だが、会場内に入ると、入場者数を制限しており混雑はなかったという (提供:SEMI China), SEMICON Chinaの併催イベントとして開催された「IC Design Summit Forum」では、「インテリジェントな設計の新時代」をテーマに米国企業の中国法人代表者を中心に議論が行われた。, AMDのグローバルバイスプレジデント兼中国R&DセンターのゼネラルマネージャーであるAllen Lee(李新荣)氏は、HPC(高性能コンピューティング)の重要性について話した。同氏は「市場には、携帯電話、センサ、PCなど、毎日数え切れないほどのデータを生成するデバイスが多数存在する。これらから生み出されるビッグデータは、分析であれ、人工知能(AI)の学習や推論であれ、高速で分析や処理を行う必要がある。GPUの開発速度の観点から見ると、過去10〜15年間で2.25年ごとにパフォーマンスが2倍になり、プロセッサの観点から見ると、2.5年ごとにパフォーマンスが2倍になってきた。これらすべては、業界とパフォーマンスの成長をサポートするムーアの法則に由来している。過去10〜15年間、ムーアの法則は途切れることなく維持されており、今後もトランジスタ密度を増加させて高速なコンピューティングをサポートしていくだろう」と述べた。, 中Pingtou Semiconductorの副社長であるMeng Jianyi(孟建熠)氏は、「AIoT時代の勝者は?」と題して講演し、「近年、AIoTという言葉が流行ってきている。AIoT、つまりAI + IoTは、AI技術とIoT技術を組み合わせて新しい融合分野を形成することを意味し、AI技術の開発により、従来のIoTデバイスはインテリジェント化される傾向があり、"すべてのインターネット"が"すべてのインテリジェント"に進化している。企業の観点からは、AIoTがテクノロジーの開発やアプリケーション主導など、多くの企業に多くの機会をもたらしている」と指摘。AIoTを開発する企業にとって、これまでは大魚が小魚を食べてきたが、これからは速く泳げる魚が食にありつけるようになり、顧客が機敏に必要とする製品を開発できる企業の価値が高くなると結論付けた。, IC Design Summit Forumで講演するPingtou Semiconductorの副社長Meng Jianyi氏 (提供:SEMI China), 米Mentorのグローバルバイスプレジデント兼中国カントリゼネラルマネージャーであるLing Lin(凌琳)氏は、「人工知能の時代におけるEDA」と題した講演を行い、「AIは世界の設備投資を誘引し、半導体産業の急速な発展を促進している。AIには依然として"血管"に相当する5Gが必要である。5Gはアプリケーションレベルでもっとも重要なパイプラインであり、経済全体の成長を促進する。そのアプリケーションは非常に明るく、インテリジェントな交通や医療の実現に向け、多くの分野で様々なアプリが設計されている」と述べた。Lin氏は、最後に、「2017年に独SimensがMentorを買収したことは非常に良い組み合わせであり、EDA業界にとって新時代を拓くだろう」と述べた。, 米Cadenceの中国の産業顧客セールスディレクターであるWang Xiaoyu(汪晓煜)氏は「インテリジェント・システムを加速する」と題し、「今日の産業は非常に小型で高速なものを追求しており、特に自動車のエレクトロニクス化は、半導体産業に大きな機会を与えた。さらに、グリッドコンピューティングと5Gの開発も将来の主な開発トレンドとなっている。EDAのアルゴリズムはAIよりも複雑である。EDAソフトウェアツールにはソフトウェアとハードウェアの連携が必要である。Cadenceは、チップからシステムまで、包括的なインテリジェントな設計を実現したいと考えており、チップ、パッケージングなどを組み合わせ、AIテクノロジーをソリューション全体に適用して、拡張システム全体の多次元シミュレーションおよび分析機能を将来実現する予定である」と述べた。, 米McKinsey & Companyでアジア太平洋地域の半導体産業研究を担当する朱天海氏は、「IC設計の新時代」と題し、「各世代のテクノロジーノードの開発に伴い、チップ設計のコストが増加している。中国は、設計、製造、パッケージング、テストのすべての側面をカバーするエンドツーエンドの機能を確立する必要がある」と述べた。また、「半導体は、すべての産業でR&Dと販売の割合が最も高い技術分野で、2番目のバイオ医薬品産業とは異なり、半導体企業が価格を下げずに競争力を維持するためには新製品の開発を継続していく必要がある。製造コストを除くと、設計会社にとって最大のコストは研究開発費である。大量生産開始時期はコスト削減において非常に重要な役割を果たす」とも述べた。, SEMICON Chinaでは、半導体設計とともに、半導体製造の講演セッションもあり、半導体製造の分野でも、5G、AI、IoT、デジタルツイン、ブロックチェーン、機械学習などの高度な技術の需要が急速に高まっていることが明確となり、IT業界、装置および材料サプライヤとユーザーである半導体デバイスメーカーは協力して製造の新しいソリューションを開発する必要があることが指摘された。, 現在、インテリジェントな製造の実現は中国がその目指す方向として示しているが、「インテリジェントな製造の開発を加速することは、中国の製造業を高品質なものへと引き上げるために重要なものとなり、国際競争に新たな価値を生み出すためには避けられない要件である」とパネリストたちも合意を示しており、少なくとも中国では製造業でのインテリジェント化が加速していく気配を見せている。, ※本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。※新型コロナウイルス感染症についての最新情報は、 設計を終えたデータをマスクメーカーに手渡せば、マスクセットができあがる。これをファウンドリ(Foundry,設計せずに顧客の設計データに基づいて製品作る会社)に手渡せば、半導体ウェーハを製造してくれる。GoogleやAmazon、Facebookなどの大手ITサービス業者が自分で半導体をもてるようになった背景がここにある。, 製造上でも、酸化、回路パターン形成(レジスト塗布、ベーク、リソグラフィ露光、ポストベーク、現像、洗浄)、エッチング、洗浄、CVD堆積など、さまざまな工程を繰り返していく。これらの各プロセスやそれらを統合するプロセスインテグレーションなどの分野に分かれた。各工程に使う装置は、かつては半導体メーカーが自作していたが、徐々に専門メーカーが手掛けるようになってきた。