... 日本の推理小説界を代表する昭和の推理作家、横溝正史。そんな名作家の数ある代表作のうちでも最も一般的に有名なのが名探偵・金田一耕助が活躍する探偵小説、金田一耕助シリーズでしょう。
ワ 渡辺徹(竹本淳二/ラガー刑事) 第658話「ラガーよ、俺たちはおまえがなぜ死んだか知っている」(通算第352回目), 探偵の木村(笹入舟作さん)と篠原(倉地雄平さん)は、内山観光ホテルから出発した、筑波万博行きの観光バス「足立22 か 15-03」を尾行していた。, 突然、西山哲夫(22歳)(布施博さん)とその仲間の若者の庄司と金沢がバス内に押し入り、ダイナマイトで乗客を脅迫し、カーテンを閉めるように命じた。, 竜神会の組長室には、関西系の殺し屋の光本恭三(30歳)(荻原紀さん)と中西治(26歳)(二家本辰巳さん)が待機していた。, 西山の仲間は子供の乗客が非常口から脱出しようとしているのを見て、拳銃の発砲で制止させた。, 西山は乗客を前方の席と中央の席に移らせ、自動扉をスプレーで覆い、運転手に山手通りを抜けて原宿方向に向かうように命じた。, 西山達に乗っ取られた観光バスは、乗客23名、乗員2名であり、山手通りを南下していた。, 竹本と水木は観光バスを尾行し、非常口の窓に弾痕があるのを発見したが、車内の状況を確認できなかった。, 豊倉は警察に通報するかどうかを迷ったが、乗客の生命を考えて、委員会の結果、2億円の用意が決定したことを告げた。, 観光バスは新宿駅東口から出発し、内山観光ホテルに寄った後、会場までノンストップだった。, 滝田は計画倒産の容疑で騒がれている大物であり、逮捕されれば困る人間が政財界に多数いたため、公判絡みの犯行と推測された。, 午前10時15分、井川は内山観光社員に成り済まし、2億円の用意に時間がかかることを伝えたが、西山は正午までに2億円を用意するように強要した。, 水木は冷静さを失っていたが、竹本は木村と篠原の車「練馬57 ま 62-56」がバスをずっと尾行していることに感付いた。, 澤村は西山と仲間が犯行に利用したライトバンとオートバイを発見したが、盗難車で、検出された指紋に前科者に該当する者がいなかった。, 山村は滝田と河西が同郷で、密かに交際を続けているため、滝田と竜神会が繋がっているという情報を入手した。, 西條は竜神会がバスジャックに見せかけ、岡島を消そうとしているのではないかと推理したが、山村は竜神会の手口が、殺害する気ならチャンスを待ってその相手を一気に仕留めるもので、偽装バスジャックのような回りくどい手口を使わないと反論された。, 藤堂は西條と令子と澤村に、竜神会のマーク及び内山観光とホテル関係のチェックを命令した。, 藤堂は竹本と水木に、木村と篠原を任意同行させることを命じ、令子にバスの尾行を続行させた。, 篠原は竹本に取り調べられ、探偵社の仕事である場所へ向かう途中だったことを供述したが、仕事の内容や依頼人について、職業上の秘密として黙秘した。, 山村と水木は木村を取調べ、観光バスと同じように都心を回っていることを指摘し、電話の相手と内容を質問したが、木村は何も答えなかった。, 西山は昭和38年(1963年)3月生まれで、1週間前まで内山観光の操車場で洗車のアルバイトをしており、犯人と声が似ていた。, 水木は西山の調査を担当することになったが、竹本の病気のことを報告しようとして断られた。, 西山から内山観光に電話が入り、井川は銀行の手違いであと1時間かかると偽り、時刻を午後1時まで引き延ばした。, 西山の要求は、身代金を大きめのボストンバッグに入れ、赤いハッチバックを用意するようにというものだった。, 西山の履歴書から採取された指紋と、ライトバンから採取された指紋が一致し、犯人は西山と決定された。, 西條は机の引き出しから犯行計画書を発見し、庄司と金沢が西山の仲間で、竜神会とは無関係であると断定した。, 西山はハッチバックの後部にボストンバッグを乗せ、女性社員にハッチバックを運転させ、首都高速環状線内回りの桜橋待避所で待つように強要した。, 竹本は喫茶店にて木村と篠原を張り込んでいたが、竜神会の阿部健(中田譲治さん)が2人に接触してきた。, 阿部は木村と篠原に、後は竜神会が引き受けること、何があっても黙秘するように伝え、2人と別れた。, 竹本は阿部を尾行していたが、阿部はマンションに入り、竜神会組員(森岡隆見さん)の部屋に入ろうとしていた。, 竜神会は滝田に頼まれ、岡島の行動を掴むために探偵社の木村と篠原を尾行させていたが、そこに偶然、西山のバスジャック事件が発生していた。, 竜神会がバスジャックを利用し、事故の形で、岡島を他の乗客もろとも暗殺する計画を立てているという危険性が生じた。, 竹本は巻き添えで乗客の25人が死亡することに憤慨し、桜橋待避所で狙撃可能な地点を割り出した。, 藤堂は西條と水木にバスが狙撃されることを連絡し、バスの尾行の続行を、井川と澤村に令子のマークを命じた。, 竜神会の謀略は、バスの事故を起こさせてダイナマイトを点火させ、事件を西山達のせいにして、暗殺の証拠を消すことだった。, 河西は電話盗聴をアマチュア無線の真似事と否認し、バスジャックについても知らないと誤魔化し、人権があることを主張した。, 竹本は桜橋ビルに駆けつけ、光本と中西の車を発見し、屋上に急行したが、階段で足の激痛に襲われた。, 竹本は観光バスの狙撃を阻止するため、果敢に飛び出していったが、光本に胸を撃ち抜かれてしまった。, 竹本は観光バスの狙撃を阻止したことを喜び、瀕死の身でありながらも、覆面車まで戻ろうと這いずった。, 竹本はライフルの弾丸が右胸を貫通していたが、必死にエレベーターまで這い、1階まで降りてきた。, 光本と中西は竜神会と直接の関連がないため、2人とも死亡した以上、この事件と竜神会との関係を立証するのは困難となってしまった。, 山村は河西に掴みかかり、乗客の25人のために竹本が死んだことを告げ、竹本を殺害したのは竜神会であることを決して忘れないと言い捨てた。, 藤堂と山村は世間が誰一人知らなくても、自分達は竹本がなぜ死亡したのかを知っていると言い聞かせた。, *「ラガー刑事登場!」にも暴力団組長役で出演している森氏。刑事の登場編と殉職編両方に出演しているのは高城淳一氏と森氏のみ。, *7代目新人刑事、ラガーの殉職編。陽気な性格のラガーだが、殉職自体は犬死扱いというかなり虚しいものとなった。, *ラガーの在籍年数は3年10ヶ月。新人刑事ではボンとほぼ同じで(3年9ヶ月)、ロッキー(5年2ヶ月)に次ぐ長さとなった。, *ラガーは「ラガー倒れる」にて骨肉腫と診断され、「七曲署全員出動・狙われたコンピューター」の頃に全快。しかし、不幸にも骨肉腫が再発してしまったようだ。「ラガーの華麗なプレー」での膝の痛みはその前兆かと思われる。, *ラガーを殺害した殺し屋の光本を演じるのは荻原氏。奇遇にも、「傷だらけの勲章」にて、ラガーを最初に撃った犯人を演じたのも荻原氏。, *ラガーの殉職シーン。「血糊が噴出しすぎ」、「太りすぎで背広のズボンが破れた」など、渡辺氏を中心としてネタにされている場面。しかし、乗客25人の生命を理不尽な形から何としてでも救うため、勇敢に立ち向かい、撃たれながらも仲間のもとに必死に駆け寄ろうとするラガーの姿が十分に映っている名場面である。, *ドックとブルースの「ブルドックコンビ」が西山の逮捕に活躍。この名前はボギーが「青い鳥」で名付けたもの。, *ラガーは1階に到着したエレベーターの中で殉職。扉の開閉を繰り返すエレベーターと、もう二度と立ち上がることのないラガーを対比させたシーン。, *ずっと苦楽を共にしてきたラガーを失い、大号泣するドックが悲しい。マイコンは初めて「同僚の死」と直面することになった。, *ラガーは狙撃から乗客の生命を守った英雄として称賛されるはずだったと思われるが、竜神会と事件の関係性を立証できず、記事が小さな片隅に載せられるだけだった…, *ラガーは23歳となっているが、「コンピューター計画」でのホームズ三世のデータでは1959年生まれ(26歳)となっているので、矛盾している。, *ラガーの殉職の回想シーンは以下の通り。ボス:「帰って来たボス–クリスマスプレゼント-」、ドック:「12年目の真実」、マミー:「殺人犯ラガー」、ブルース:「ゴリさん、見ていてください」、マイコン:「妻への疑惑」、トシさん:「張り込み」、山さん:「左ききのラガー」。ボスの回想の、まだ痩せていた頃が懐かしい。, *回想シーンの構成により、まるで「ラガーの体型の変遷」のようになってしまっている。, *前回の「ドックの敵は白バイ?」の予告に今回の物と思われるカットが混ざっている。また、予告のラガー殉職のシーンは本編未使用のカットばかり。(NG?), 豊倉専務:高野真二(現:高野眞二)、岩田課長:小寺大介、篠原:倉地雄平(現:倉知成満)、古川真司、山岸樹美雄, 光本恭三:荻原紀、中西治:二家本辰巳、佐々木直子、和泉喜和子、山田博行、甲斐武、石崎洋光, 太陽にほえろ!