したがって、生活費又は教育費の名義で取得した財産を預貯金した場合又は株式の買入代金若しくは家屋の買入代金に充当したような場合における当該預貯金又は買入代金等の金額は、通常必要と認められるもの以外のものとして取り扱うものとする」(相続税基本通達21-3の5), これによれば、例えば、養育費を将来分まで含めて一括として受け取り、銀行に預けると、「通常必要と認められるもの」に該当せず、贈与税の課税価格に参入されることとなります。, 例えば、月5万円の養育費を10年分まとめて600万円を受け取った場合、贈与税は、82万円となってしまいます。, このような結果からすると、養育費は一括払いではなく、毎月もらった方が得策のような気がします。, それは、毎月払の場合、相手が病気で会社を辞める等して、収入がなくなった場合、途中でもらえなくなるリスクがあるからです。, また、上記の行政の扱いは、裁判所の判例ではなく、あくまで行政解釈(通達)にすぎませんので、拘束力はありません。, 行政も一括払いの必要性を考慮してか、一括して支払われた養育費については、その額が子供の年齢やその他一切の事情を考慮して相当な額と認められる限り、その金銭を預貯金しても贈与税を課さないようにしているようです。, 弁護士が代理人となって養育費を交渉する場合、相当な額を大きく超えることはないと思いますが、当事者の方同士が養育費の一括払いを決めてしまうと相当な額を大きく超える場合があります。, 相続税についても、極端な事情がなければ通常は課税対象とはならないと考えて良いでしょう。. 父母が協議上の離婚をするときは、子の監護をすべき者、父又は母と子との面会及びその他の交流、子の監護に要する費用の分担その他の子の監護について必要な事項は、その協議で定める。この場合においては、子の利益を最も優先して考慮しなければならない。, 2. 養育費の内容としては、子の衣食住の為の費用・健康保持のための医療費・教育費が含まれます。, 養育費の計算は、複雑な計算式を使用しますが、これをわかりやすく表したものがあります。, そして、家庭裁判所では、この算定表を用いて算出された養育費の金額を、養育費決定の際に重要視する傾向にあります。, この点にについて、所得税法は、「学資に充てるため給付される金品(給与その他対価の性質を有するものを除く。)及び扶養義務者相互間において扶養義務を履行するため給付される金品」については、所得税を課さないと規定しています(9条1項15号)。, また、贈与税についても、「扶養義務者相互間において生活費又は教育費に充てるためにした贈与により取得した財産のうち通常必要と認められるもの」については贈与税の課税価格に参入しないと規定されています(相続税法21の3条1項2号)。, 贈与税の課税価格に参入しない財産は、「生活費又は教育費として必要な都度直接これらの用に充てるために贈与によって取得した財産をいうものとする。 離婚後の養育費は、原則非課税として扱われるが、養育費を一括で受けとった場合には課税対象となる。また社会通念上相当ではない金額を受けとった場合も贈与税が掛かる。ただし教育資金の一括贈与時については特例が適用され、1,500万円までは非課税とな 養育費をもらったら、所得税や贈与税といった税金がかかってくるのか?養育費は、扶養義務に基づき履行されるものですから、所得税はかかりません。贈与税についても「通常認められるもの」であれば、課税対象とはなりません。 1. ② 養育費の取り決めは後日、紛争が生じないよう公正証書などに残しておくこと。 こちらも読まれています慰謝料と税金の基礎知識!離婚慰謝料で課税されるパターンは3つ 離婚慰謝料は原則非課税になるが、社会通念上相当ではない金額については課税対象。マイホーム以外の不動産や有価証券の相続も相... 夫婦が離婚をする際には、養育費の問題だけで無く、子の親権問題、慰謝料や相続、税金の扱いなど、さまざまな問題と直面することになります。, 養育費の問題やその他、夫婦間で話し合いがまとまらない場合には、できるだけ早い段階で離婚弁護士に相談をしましょう。, 離婚弁護士に相談をすれば、養育費や慰謝料の問題はもちろん、税のアドバイスをはじめ、離婚後の「再出発に向けて」最も良い方法をアドバイスしてくれます。, また、子どもの養育費の支払い条件では、後々トラブルにならないよう公正証書を作成するなどの手続きもサポートしてくれます。円滑に離婚を進めるためにも、信頼できる離婚弁護士に相談されることをおすすめします。, GeoTrustのSSLサーバ証明書を使用して、利用者の個人情報を保護しています。, No.4510 直系尊属から教育資金の一括贈与を受けた場合の非課税(国税庁|タックスアンサー), 直系尊属から教育資金の一括贈与を受けた場合 の贈与税の非課税に関するQ&A(法務省|令和元年8月作成), 祖父母などから教育資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税制度のあらまし(令和元年5月|国税庁), 養育費の平均相場は?離婚後の子どもの人数や夫(妻)の年収別に徹底解説!【令和見直し版】, 1. 一般的な養育費、慰謝料の支払いには、原則として税金が課されません。ただし、社会通念上で過大な額であると課税当局に認められると、一般基準額より超過した分に対して贈与税が課されるとの考え方もありますので注意が必要になります。 2. 2019年の法改正に伴い、一時的に新規口座開設の受付を止めていた金融機関も多かったのですが、2019年の7月以降、新たに「教育資金贈与の非課税制度」に基づく口座開設受付をスタートする金融機関が増えています。, また、書類の後半部分には贈与者の氏名と住所、贈与する金額、金銭の取得日などを記入します。最後に金融機関が非課税拠出額と営業所、受領印など必要事項を記入し、税務署への提出手続きを進めてくれます(私たちが税務署に出向く必要は無し)。, 上の申告書は国税庁のホームページからもダウンロードできるので、必要に応じてプリントアウトをしてください。, 書類作成後の手続きですが、金融機関が申告書を受理した日付が、税務署長に提出をした日付となり、手続きの終了後、教育資金口座に払い出しや支払いが行えます。, なお、信託を行った後の資金払い出しや支払いには、その都度「支払いに受けとった領収書」などを提出する必要があります。, 画像出典元:直系尊属から教育資金の一括贈与を受けた場合 の贈与税の非課税に関するQ&A(法務省|令和元年8月作成), 領収書が1万円未満の場合や、1年間の支払額が24万円に達していない場合には、明細書の提出だけで「領収書を提出した扱い」になります。, 上記以外の支払い(教育資金を支払った後、その金額を引き出すなど)については、領収書記載の支払い日から1年以内に明細を提出します。これ以外の支払いについては、支払い日から翌年の3月15日までの期間に明細を提出する必要があるので覚えておきましょう。, 開設した教育口座は、受贈者が満30歳になった時点で、管理契約が終了します。このほか、教育資金の残高が0円になり、金融機関と口座契約終了について合意した場合にも管理契約は終了となります。, ただし、子どもが大学院や研究所に進んだ場合、30歳以降も在学するケースは珍しくありません。2019年の税制改正では、受贈者が在学中の場合に限り「満40歳まで」契約が延長できるよう特例が設けられました。, ここまでの課税制度と教育資金口座の詳細については、国税庁の作成したパンフレットをダウンロードし確認を行ってください(PDFファイル)。, 参考リンク:祖父母などから教育資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税制度のあらまし(令和元年5月|国税庁), 非親権者が自らの子どもに対し、養育費を支払わないケースは少なくありません。しかし、子どもには養育費を請求する権利があります。これは離婚後10年が経過した場合も同じです。, 離婚の際、養育費の取り決めが具体的に残されていない場合、子が成人をするまでの期間は非親権者に対し「養育費の請求」が行えます。, また、月々の養育費支払い条件を具体的に「いくらにするのか」決定し書面に残した場合の請求は「定期給付債権」として扱われます。, 定期給付債権(ていききゅうふさいけん)は、一定額の債権を定期的に債務者から受け取れる制度のこと。, 夫婦間の話し合いで、養育費や慰謝料の内容がまとまらなければ、家庭裁判所にて「養育費の請求」について調停を申し立ててください。また未払い分の養育費についても同様に(非親権者に対して)請求が行えます。, 養育費の請求には時効があります。定期給付債権の支払いには「5年の時効」があり、この期間を過ぎた場合には、原則相手に請求ができなくなるという考えです。, 年又はこれより短い時期によって定めた金銭その他の物の給付を目的とする債権は、五年間行使しないときは、消滅する。, ただし、家庭裁判所の調停や審判の養育費決定についてはこの限りではありません。家庭裁判所の決定については養育費支払い請求権の時効には掛からないので、非親権者に対して全額を請求することができます。, なお定期金(例:月々いくら養育費を支払うのか決定した後)が、一回目の弁済時期から20年間一度も行使されない場合や、最後の弁済期から一度もこうしされない場合には、定期給付債権は消滅します。, 定期金の債権は、第一回の弁済期から二十年間行使しないときは、消滅する。最後の弁済期から十年間行使しないときも、同様とする。, 定期金の債権者は、時効の中断の証拠を得るため、いつでも、その債務者に対して承認書の交付を求めることができる。, ただし、定期給付債権の時効については「消滅時効を削除すべきだ」という声が多く、債権法の改正案が成立。2020年4月からは、下のルールで時効が成立するよう改正法が施行されます。, (a) 債権者が権利を行使できることを知った時から5年