(1)電源設備  a.配色、騒音 はじめに 集中治療室のICU、HCU、CCUの違いを教えて下さい。また集中治療室は、上記の3種類の他に何がありますか? ICU(IntensiveCareUnit)は集中治療室で、呼吸、循環、代謝その他の重篤な急性機能不全の患者の容態を24時間体制で管理し、より効果的な治療を施すことを目的とします。HCU(HighCareUnit)は準集 … 集中治療部設置のための指針 ―2002年3月― Crit Care 1996; 3(4): 4-5. 管理上、集中治療部内にあることが必要である。連絡用インターホン、電話回線、インターネット回線などの設備、電源コンセントなどを設置する。 e.その他の付属諸室 b.人工呼吸器 集中治療部は、救急部、手術部、回復室、放射線部、一般病室、輸血部、検査室などと近接していることが望ましい。医療内容により集中治療部と他部署の位置関係(水平および垂直)の在り方は変わる。どの部署との位置関係を優先するかは、対象疾患、患者や医療スタッフの動線、物品搬送などを考慮して決定すべきである。 集中治療部内の患者生体情報管理システムのサーバーを設置する。電源設備が必要である。システムのメンテナンスのために独立した電話回線を設置する。セキュリティの観点から施錠可能である必要がある。 m.トイレ、シャワー (2)集中治療部内に次の医療機器(器具)があることが望ましい。 a. 2.論文 (2)手洗い設備 erの話 erでの活動 icuの話 おまけの話 8. erの在庫管理 9. 日集中医誌 1998; 5: 419-420. b.スタッフステーション(ナースステーション) k.無影灯 そもそもerって何? 14. ● The Standards Sub-Committee of the Intensive Care Society; Farman JV, Woodford P, Kerr JH, et al: Standards for intensive care units. 集中治療室とは、よく知られているように生命の危機にある方が入る、特別な医療体制をもった部門です。どのような治療をするのかや、費用の目安、「ICU症候群」も含めて、専門医師の監修記事で、わかりやすく解説します。, 「集中治療室」とは。病院内にある施設の一種で、呼吸や循環その他の状態が非常に悪い状態となり、生命の危機にある患者さんを24時間体制の管理下で、より効果的な治療を行う部門のことを指します。また、日本集中医療学会では「内科系、外科系を問わず呼吸、循環、代謝そのほかの重篤な急性機能不全の患者を収容し強力かつ集中的に治療看護を行うことにより、その効果を期待する部門である」と定義されており、もともと診療を行っていた科や病名に関わらず、全身状態が悪く一般病棟での治療では効果的な治療が行えないと判断された患者さんは誰でも収容される可能性があります。, 集中治療室は英語で「Intensive Care Unit」と呼び、日本でも「ICU」という略号で呼ばれることがあります。「Intensive」は「集中的な」という意味です。, 集中治療室(ICU)に収容される場合が多いケースとしては「一般病棟で治療を受けている間に病態が悪くなった」、「救急外来を受診し、状態が悪いためICUに収容された」、「大きな手術(心臓の手術など)の後で24時間体制の管理が必要」などが挙げられます。, 集中治療室(ICU)には更に種類があります。これは特定の診療科の病気の人を収容し、専門的な治療を行うためで、比較的規模の大きい病院に設置されている場合があります。具体的には、以下のようなものがあります。, ・心筋梗塞などの心臓病の方を収容する冠動脈疾患集中治療室(CCU:colonary Care Unit) 日集中医誌 1999; 6: 69-74. 日集中医誌 1998; 5 422-423. 日集中医誌 1998; 5: 423-424. 病室1床あたりの必要面積の推奨値を20m2以上とした根拠として次のようなものをあげることができる。国立大学病院集中治療部を対象としたアンケート調査では、42大学のうち40大学が、厚生労働省基準の「1床あたり15m2」では狭隘であると回答している。厚生労働省の集中治療部設置基準が策定された昭和48年当時、一般病棟の4床室における1床あたりの病室面積は6m2でよいとされていたが、現在は8m2にすることが推奨されている。これを集中治療部にあてはめ同じ割合で面積増を計算すると、1床あたりの必要面積は「15m2」を20m2とすべきである。同様に、昭和48年当時の地方債起債病院面積条件(病院全体面積をその病院の総病床数で除したものの基準値=地方債を起債するためにはこれ以上の面積が必要であるという最小限度値)は、病床1ベッド当り55m2であった。現在はその基準が明確にされていないが、近年の実勢値は1ベッド当り約75m2となっている。この割合で集中治療 部病室の面積増を算出すると、やはり「15m2」を20m2とすべきである。また、集中治療部で使用される大型機器のひとつであるポータブルX線撮影装置を用い集中治療部の必要作業領域を検討した長澤らの報告では、少なくとも3.60m×5.10m(18.36m2)以上が必要であるとされている。この報告は、集中治療現場の実状をよく反映していると考える。ベッドセンター間の距離(病室の間口)の推奨値を3.6m以上とした根拠はここにある。国立大学病院集中治療部を対象としたアンケート調査では20m2が望ましいとされている。アメリカ、ヨーロッパおよびイギリス集中治療医学会、オーストラリア・ニュージーランド麻酔学会のガイドラインなどはそれぞれ20m2以上を推奨している。個室については、アメリカ集中治療医学会は約23m2とし隔離室においては約2m2の前室を備えることを推奨している。ヨーロッパ集中治療医学会では、個室は25m2を推奨している。近年、LVAS(左心補助装置)、PCPS、IABP、血液浄化装置、人工呼吸器など大型機器を同時に3台以上稼動する症例が経験されるが、この場合は25m2以上、あるいは30m2以上の面積が必要となる。特定機能病院では、こうした病室を有することを推奨する。なお、近年、新築された教育施設病院集中治療部の中には、open floorで1床あたり約30m2の病室を有する施設がある。 林 成之:医療の原点を視点においた機能的icu. オープン病室と個室は、それぞれで調温調湿装置を設けることを推奨する。冷暖房および加湿度の調整は患者の快適性に選択基準を置き、良好な室内環境を保持すべきである。 3.集中治療部フロア構成 指針における述語表現について 救急外来を通称「er」と呼んでいる病院もありますが、①や②はer型ではないので厳密にはerと呼べません。 ER型では、救急医が一次から三次まで重症度を問わず全ての患者を受け入れ、どんな症状、どんな病気に対してもまず初期対応を行います 。 b.Na、K、Ca g.天井高、柱間スパン 集中治療部内で以下の項目が常時測定できること。 ● 妙中 信之:ICU基準の見直し-国立大学病院集中治療部42施設を対象に行ったアンケート調査から。 (2)空調設備 集中治療部の総延べ床面積については,収集し得た文献などの中に明確な記載をみつけることができない。 指針では、集中治療部の総延べ床面積は、保有する病床数に応じて1床あたり75m2以上が目安であるとした。この面積は、地方債起債病院面積条件(前述)の現時点におけるわが国の実勢値(75m2)にほぼ等しい。集中治療部は、1床当り広い病室が必要であることに加え、①部長室や情報管理室など中央診療部門として の管理部門・広い器材室・スタッフ更衣室・緊急検査室・薬剤室などを集中治療部内に設置する必要がある、②患者監視用・治療用医療機器や専用の医療材料を洗浄消毒する室を部内に設置すべきである、③臨床工学技士や薬剤師などの業務スペースを確保する必要がある、などの理由から多くの付属諸室を設置しなければならず、それ自身がひとつの病院のような構造と機能を持つことが要求される。この結果、病床数に応じて地方債起債病院面積条件と同様の総面積を有する必要が生じることになると考える。この面積は、病院建築の専門家が、病室・スタッフステーション・器材室・廊下・その他の付属諸室をバランスよく配置すべく集中治療部をデザインする場合に必要とする面積(経験則)ともほぼ一致する。実際、近年、新築された教育施設病院集中治療部の総延べ床面積は、保有する病床数に応じて1床あたり概ね75m2以上であり、施設によっては100m2以上のものもある。 ● 日本規格協会:病院電気設備の安全基準 JIS T1022-1996 日本工業標準調査会審議。 集中治療部フロアは、1)病床部門、2)診療処置・監視部門、3)情報管理部門、4)医療スタッフのカンファレンス室、5)器材室、6)供給部門、7)居住部門、8)臨床検査部門、9)教育部門、10)交通経路部門、にわかれる。諸室の詳細については後述する。集中治療部の運営には、病床以外にこのような種々の部門が必要である。したがって、フロアは病床スペースの数倍の面積が必要となり、そのレイアウトはスタッフの動線や患者搬送なども加味して考慮しなければならない。 (3)当該病院内に次の医療機器(器具)を有するのが望ましい。 空調設備 5.臨床検査について 集中治療部内緊急検査のための検査機器を設置する。 給排水設備、医療廃水設備、電源設備が必要である。電源容量およびコンセント数は設置する検査機器に応じ て決定する。 集中治療部施設内での気流の制御をする必要がある。 空気の流れは準清潔区域、一般清潔区域、汚染管理区域へと制御設定する必要がある。感染症など隔離を目的にした個室においては正圧、負圧および等圧を切換え使用できることが望ましい(感染防止対策の項参照)。 (1)集中治療部内に次の医療機器(器具)を常備していること。 2.指針作成にあたって留意した点 ● 趙 翔、長澤 泰、岡 ゆかり:医療看護作業に見る集中治療病棟の領域構造の研究。日本建築学会計画系論文集 第510号 pp133-138、1998年8月 集中治療部にはISO(国際標準化機構)基準によるクラス7、NASA基準によるクラス10,000~100,000程度の清浄空気が供給されることを推奨する(感染防止対策の項参照)。 l.小外科手術器具(静脈切開、胸腔・腹腔穿刺など) c.器材室 一方、この基準は、集中治療室を新築したり改築したりする場合に、「これを満たしさえすれば患者や医療スタッフにとって十分良好な集中治療環境を設計、構築することができる」といったいわばガイドラインとして用いられてきた一面もある。しかしながら集中治療の現場では、たとえば病室面積が狭隘であるなど、この基準に則って設計された集中治療施設は、必ずしも良好な診療環境にはなっていないことが指摘されてきた。すなわち、この基準は昭和48年、日本麻酔学会およびICU研究会が提案した基準に基づいて作成されたものであり、その後の新しい治療法や医療機器の開発、大型化など集中治療のめざましい進歩や変革に対応できる集中治療室を設計するためのガイドラインとしては、古くなりすぎてしまったと考えられる。 f.集中治療部総延べ床面積 Based on examples in UK, Belgium, West Africa, USA and Far East. ● James WP, et al: Teaching hospitals 500-900 beds. 3.集中治療部の面積とフロア構成について ● 国立大学病院集中治療部協議会集中治療部設置基準見直しワーキンググループ:集中治療部設置基準の見直しに関するアンケート調査。 (5)その他の周辺環境 k.酸素濃度計 10.コンピュータシステム 日集中医誌 2000; 7(2):143-144. 感染防止の観点から集中治療部設置時に留意すべき点について述べる(感染防止のための具体策を記載するものではない)。 6.設備について g.更衣室 医療スタッフが?末ア的処理、調査研究,教育などを行うスペースである。電話、FAX用回線、病院情報端末、インターネット回線などを備えることが望ましい。 スタッフステーションとの連絡用インターホンは必須である。電源容量、電源コンセント数は使用人数や状況を考慮して設置する。飲食については衛生管理上の十分な注意が必要である。 臨床検査については,集中治療部内で常時測定が可能であるべき項目のみの記載とした。この項目は、わが国の国立大学病院集中治療部を対象に行ったアンケート調査において、ほとんどすべての施設が必須であると回答したものである。他に、検血(血球計算)、血液生化学検査(肝機能・腎機能検査など)、検尿なども治療上は必須であるが、これらの検査は、集中治療部が設置される病院であれば当然、院内において実施可能であると考えたため記載しなかった。 7.他部署との位置関係、動線など k.汚物処理室、洗浄消毒室 空調や排気のための配管やダクトスペースなどは、天井裏や床下に設置されるのが普通である。しかし、空調の吸い込みを床付近とし、これを天井裏に誘導して排気されることがある。この場合は誘導管が思わぬ障害物となって病室スペースを狭隘にしたり、スタッフステーションからの視界を妨げることがある。空調に限らず諸設備の配管は、諸室の配置を表すだけの平面設計図とは別の図面上に記載されるため見落としがちになるので注意を要する。設計段階でどう設置されるのか留意しておくこと。 g.心電計 ● 国際標準化機構 ISO 14644-1要約 AIR TECH社. 医療スタッフの休憩、飲食などを目的としたスペースである。医師控室と看護師控室は分離するのが望ましい。スタッフステーションとの連絡用インターホンは必須である。電話回線、インターネット回線を設置することが望ましい。給湯、給排水が必要である。電源容量、電源コンセント数は使用人数や状況を考慮して設置する。 集中治療部には患者が収容され治療を受けるという点から、従来は病棟部門であるという捉え方をされて、きた。しかし一方で、患者は病院の全部門から集まり、医師をはじめ医療スタッフも全部門から集まる。したがって、集中治療部は病棟部門であると同時に中央部門でもあることを考慮して指針を作成した。 ベッドサイドモニタおよびセントラルモニタの他に、患者から得られる生体情報を電子的記憶媒体に記録し統合して利用できる患者情報ネットワークシステムを有することを推奨する。コンピュータ化の利点は、誤指示および指示引継ぎ時転記ミスの防止などの安全性の確立、保険請求事務の省力化などにある。 (3) 空調設備 b. ● 日本電気協会電気技術基準調査委員会編:配電規定 JEAC 8001-1995。 The Architectural Press Ltd., London. 病棟内の空気清浄度を上げることにより集中治療部内における感染症発生頻度が減少するという直接的な証拠はないが、易感染性患者を収容すること、および感染の機会が多いことを考慮し、前述の空気清浄度を保つことを推奨する(6-(2)空調設備を参照)。塵埃の空中滞留を短くする観点からは、吹き出しは患者上方の天井面、吸い込みは患者の枕元、足元などの壁面下方が望ましい。集中治療部で問題となる院内感染症は接触感染により伝播するものが多い。接触感染である場合は個室内はopen floorと圧較差を作る必要がないことから、個室空調は相対的正・負圧切替のみでなく等圧の設定も可能なことが望ましい。 手洗い設備を充実させることは、医療スタッフに手洗いを積極的に行わせる要因となる。スタッフステー ションからみてopen floorの患者の頭側が遠位側にある場合、手洗いは患者頭側にあるよりは中央側(スタッフステーション側)にある方が使用頻度が高くなる(ベッド間に設置した手洗いは使いにくい)。 (付)上記各項でいう“常時”とは、勤務様態の如何にかかわらず午前0時より午後12時までの間のことである。集中治療部勤務の医師および看護師は、集中治療部以外の当直勤務を併せて行なわないものとする。 集中治療部の照明に関して十分な証拠をもって適切とした報告はないが、一般的な頭上からの照明は、作業ごとに適切な明るさを確保するため作業燈および局所照明(無影灯を含む)などを設置すべきである。近年、重症患者といえども昼夜の区別をつけるべきであるとの意見がある。昼間は十分な明るさを確保し、夜間は照度を落として睡眠をとりやすくするのが望ましい。夜間、照度を落とした場合に医療スタッフの業務に支障をきたさない照明設備が必要となる。 集中治療部内に権限を持った感染対策責任者(医師および看護師)を置くことが必要である。 わが国の集中治療部は、厚生労働省基準(厚生労働大臣の定める施設基準特定集中治療室管理の施設基準保険局長通知保発第8号)を満たすべく設計され稼動している。この基準は、医師や看護師の配置、病室面積、常備すべき医療機器、看護の内容および電源設備や検査体制、空調設備などについて、集中治療施設が備えるべき最低条件を規定したものであり、特定集中治療室としての認可を受けようとするわが国の施設は、すべてこの基準を満たすべく設計され運営されてきた。また、日本集中治療医学会は、集中治療専門医研修施設を認定するための条件の中にこれを取り上げている。 e.ヘモグロビン値またはヘマトクリット値 患者のプライバシー保護と搬送の利便性を確保するため、専用の動線を設置するのが望ましい。他部署との物品搬送ルートは、集中治療部専用のものが設置されるのが望ましい。 おわりに In: Hospitals, Design and development. d.ペースメーカ 日集中医誌 1998; 5: 424-425. 他部署との位置関係は、集中治療部業務を円滑に行うために留意しておかなければならない重要な課題である。また、医療従事者の動線、薬剤・医療材料・ゴミなどの物流経路、避難経路の設定は重要である。 重篤な状態を脱し、社会復帰に向けて診療・看護の質が変わるときには外部との情報の交換が重要となる。その情報にはニュースを主体とした社会情報と個人情報がある。社会情報にはテレビやラジオが必要であり、個人情報には電話が重要な要素になる。最近は電子メールも個人情報の中心的な位置になりつつあり、可能であれば回線を用意する。集中治療部からの退室時の状況を勘案したプランが必要となる。 EICU ・EICUとは. 診断・治療機器および医療器材・器具の収納、機器の保守管理のため、集中治療部内に器材室が必要である。医療配管、電源装置を必要とする。出入り口のドアは物品および機器の搬入・搬出に支障をきたさない大きさとする。物品管理のため病院情報システム端末を備えていることが望ましい。 ● 全国国立大学病院集中治療部協議会:国立大学病院集中治 療部設置基準に関する提言。 指針作成にあたり次のような点に留意した。 (J Archit Plann Eniron Eng, AIJ, No 530, pp179-184, Aug, 2000) ● 園田 康男:機能的センターをめざして。 目次 BioMedica Ltd., London. ドラマ救命病棟24時 第1話 冒頭 15. 集中治療部周辺環境は、患者、家族、見舞い客および医療スタッフに与えるストレスを最小限にできるよう、自然の景観を考慮し、病室の配色、騒音などにも十分配慮して整備されるべきである。 i.生体情報連続モニタ(心電図、圧2チャンネル、パルスオキシメータ) 医療スタッフと、患者および患者家族の出入り口は分離するのが利便性が高い。来訪者と集中治療部内部 との連絡のためにインターホンなどを設置する。 (3)病院情報ネットワークとの関係 (3)医療ガス、吸引設備 病院設備 第30巻 第1号(161号)、1963年1月。 e.医師控室、看護師控室 EICUとは『救急集中治療室;Emergency Intensive Care Unit』の略称です。気道・呼吸・循環・中枢神経に緊急性を要し、且つ重症である患者に集学的治療をおこなうunitで、厚生労働省により集中治療病床(ICU)として認定された病床をいいます。 病院内の更衣の形態および利用人員数により、必要とされる広さは異なる。更衣室は集中治療部内にあることが必要である。トイレおよびシャワーを設備することが望ましい。 配色は、患者および医療スタッフのさまざまな身体的反応にも影響する。環境条件を考慮し色彩心理学に基づいて最適な色彩調整を図り、全体をソフトイメージの室内環境にできるものにしなければならない。色彩心理学や快適性工学など専門領域の協力が必要である。騒音についても同様の配慮が必要である。 a.IABP(大動脈内バルーンパンピング) 指針では、主として「……であること」、「推奨する」、「望ましい」という三段階の表現を用いた。厚生労働省基準や日本集中治療医学会専門医認定施設基準に記載されている内容のほか、集中治療部として最低限必要な条件である場合には、「……であること」といった断定的表現を用いた。設備の項には日本規格協会(JIS)などにより義務付けられているものが多く、これらは「……でなければならない」などの断定的表現とした。最低限必要とまではいかないが、患者の安全性や治療の確実性などを確保するために強く望まれる条件には「推奨する」という表現を用いた。それぞれの施設の事情が許す限り備えるべき条件である。また、備えておくと集中治療部業務の円滑化に重要な役割を果たすと考えられる条件などは「望ましい」とした。 d.混合静脈血酸素飽和度モニタ 1997; 23: 226-232. 1.海外ガイドラインなど ● 長澤 泰,妙中信之:座長のまとめ。 b.スタッフステーション(ナースステーション) 医師を中心とした医療従事者が、新しく集中治療室を設計したり改築したりする場合に、これを見ればその全体像や在り方、注意点などの大略が理解できるものを目指して指針を策定した。設備の項についてはどこまで記載すべきか迷ったが、建築に関する知識が少ない医療従事者が注意を払うべき範囲が理解できればよいと考えた。設備に関する詳細は他の成書を参照されたい。 (4)照明設備 b.血液浄化装置 個室およびオープン病床のベッド上の天井高は2.8m~3.0mが望ましい。また、柱間スパンは病室の配置や形状や使いやすさを左右する。大空間構造に出来ない場合、通常のラーメン構造の柱間スパンは7.2m以上が望ましい。 ● 長澤 泰:集中治療病床周辺の作業領域。 d.血糖値 Intensive Care Med. c.賦活凝固時間(ACT:activated coagulation time) 解説 1)空気清浄度について 調剤室を集中治療部内に設置するのが望ましい。薬剤保管庫、調剤スペース、クリーンベンチを設置する。 給排水、排気、電源、電話、病院情報端末が必要である。 9.感染防止対策 日集中医誌 1998; 5: 420-421. 集中治療部のクラス分け a.病室 5.臨床検査 指針における述語表現について a. ・生まれたばかりの新生児を収容する新生児集中治療室(NICU:Neonatal Intensive Care Unit:NICU), 以上のように、集中治療室には様々な病気によって、呼吸や循環の状態が悪くなり、一般病棟での治療体制では生命の危険があると判断された患者さんが収容されます。また集中治療室を出て一般病棟に移ることができるのは、治療によってもともとの病気の状態がある程度改善し呼吸や循環の状態が落ち着いたため、一般病棟での治療体制でも生命の危険が少なくなったと判断された場合です。, 集中治療室(ICU)では専門の医師、看護師が交代制で働いています。また、人工呼吸器や人工透析、補助循環装置などの機械を使用する際の専門家として「臨床工学技士(りんしょうこうがくぎし)」というスタッフがいる病院もあります。, 集中治療室(ICU)に収容されるのは、基本的に呼吸や血圧などの生命維持の基本となる機能が、自力では維持できない患者さんです。そのため、集中治療室(ICU)における治療の大きな目的は、呼吸や循環など生命を維持する機能の回復と安定です。, 一般的な集中治療室(ICU)では、もともとの病気の種類に関わらず呼吸や循環など全身の状態が悪く、一般病棟での治療では生命に危険があると判断された患者さんは全て収容され治療を行う可能性があります。しかし、同じように呼吸や血圧の状態が悪い患者さんでも、「治療によって回復する見込みがない」と判断された場合は集中治療室(ICU)で治療を行うことはありません。, 集中治療室(ICU)では、呼吸の管理、血圧や血液循環の管理を行いながら、もともとの病気の治療も一緒に行う必要があります。呼吸に対しては酸素の吸入や人工呼吸器の使用、血圧の維持については昇圧剤(血圧を上昇させる薬)や心臓の働きを助ける薬の点滴、弱った心臓の働きを助ける機械(補助循環装置:ほじょじゅんかんそうち)の使用などを行います。また感染症がある場合は、抗生剤やステロイドの使用、腎臓の機能が悪い場合は人工透析を行う場合もあります。, 上記のような治療を行うために点滴の管を複数入れるほか、血圧や呼吸、脈拍、心臓の状態を観察するためのセンサーなどが身体のあちこちに装着され、24時間体制で全身の状態を観察しながら集中的な治療が行われます。, 集中治療室に入院した場合、「特定集中治療室管理料」という入院料がかかります。保険適用ですが、3割負担の方で1日から7日目は1日あたり約4万円、8日から14日目は1日あたり約3万6千円程度かかります。この入院料の他、どのような手術や検査、治療を行うかによって総合的な金額が確定しますが、1日あたり10万円程度かかる方も珍しくはありません。, しかし集中治療室に入院中の費用については「高額医療費制度」の対象となるため、一定額以上の料金を支払う必要はありません。, 集中治療室(ICU)でも面会やお見舞いは可能です。ただし重症の患者さんが多いため、一般病棟と全く同じという訳にはいかず、検査や治療の妨げにならないように面会時間が厳しく制限されている場合があります。, また、面会やお見舞いによって集中治療室(ICU)に入室した方から患者さんに雑菌がうつり、感染症を起こす恐れがあるため、集中治療室(ICU)への入室前には決められた手順で手をよく洗い、洋服の上から指定されたガウンを着用し、髪の毛が落ちないよう簡易的なキャップをかぶるなどの規則が設けられている場合があります。また、花や食品などを持ち込むことは禁止されている場合があるなど、病院ごとに様々な決まりが存在します。集中治療室(ICU)へのお見舞いを検討されている方は、病院の規則をよく確認することが大切です。, 集中治療室(ICU)での治療を開始して数日たつと、一部の患者さんで精神的な異常をきたす場合があります。これを「集中治療室(ICU)症候群」と呼びます。, 「集中治療室(ICU)症候群」とは、生命の危機による恐怖や不安、環境の変化、薬の影響、たくさんの医療機器やチューブにつながれて身動き出来ないなど、様々な要因による極度のストレスによって引き起こされる精神的な異常を指します。, もともと集中治療室(ICU)は24時間体制で治療が行われる場所のため、昼夜の区別がつきにくいという特徴があり、不眠を引き起こしやすい状態と言えます。不眠が続くと精神的に不安定になり、うわごとを言ったり幻覚・妄想状態になることがあります。また強い興奮状態になる、時間や場所の感覚がなくなり、錯乱状態におちいる場合もあり、このような状態を医学的に「せん妄(せんもう)」と呼びます。, 集中治療室(ICU)症候群に対しては、症状に合わせた治療が行われる場合が多く、ケースによて不眠の解消、環境調整、一時的な鎮静剤の投与などの治療が行われます。また集中治療室(ICU)症候群は「集中治療室(ICU)」という特殊な環境や病気からくる恐怖、不安などのストレスによるものなので、病気の状態が良くなって集中治療室(ICU)から出ることができれば自然と収まります。, 集中治療室についてご紹介しました。近しい方が集中治療室に入り不安を感じている方や、疑問が解決されない場合は、医師に気軽に相談してみませんか?「病院に行くまでもない」と考えるような、ささいなことでも結構ですので、活用してください。. スタッフステーションは、すべての病室への動線が短く、すべての病室を直視できる位置に配置するのが望ましい。スタッフステーションには、患者生体情報モニタやビデオ監視システムの映像など患者に関連した情報機器、病院情報システムの端末、ナースコール、カルテなどの書類、シャウカステン、電話、ファクス、コピー機、インターホンなどが設置される。薬剤保管と調剤のためのスペースはスタッフステーションとは独立することが望ましい。電源容量、電源コンセントの数と位置、手洗い設備の設置などは状況を考慮して決定する。