いくつかそういう言葉はありますが今回は「腎不全」と「腎臓病」と同じくらい、よく耳にする言葉「輸液」と「点滴」に注目してみます。, 腎臓に問題を抱える猫は弱った腎臓の機能を助けるために皮下に水分を入れ、体に溜まりがちな老廃物を排出する手助けをするという治療を行うのですが、これが「輸液」だったり、「点滴」だったり……。, どちらも「皮下に水分を入れて体の老廃物排出を助ける治療法」を指して使われていることが多いような印象なのですが、なぜわざわざ違う言葉なのだろうという疑問も湧いてきます。今回はそのあたりを掘り下げて考えます。, 「腎不全」と「腎臓病」の違いを検証した時と同様、まずは辞書で確認です。言葉の定義の確認なので、ここでは対象が人か猫かといったところはとりあえず置いておきます。, 記事作成時点(2020年8月)での最新版は第7版ですが、手元にある第6版で調べています。, てん-てき【点滴】①しずく。したたり。特に、あまだれ。②栄養分の補給や輸血などのため、高所に置いた灌注器から液を滴下させ管で接続した注射針によって静脈内に注入する方法。点滴注射。ゆ-えき【輸液】液体を皮下・血管内・腹腔内などに投与すること。また、その液。栄養の補給、脱水症状の治療などの目的で行われ、血管への点滴によることが多い。, 「灌注器」。見慣れない言葉が出てきました。読み方は「かんちゅうき」です。注ぎかけるというような意味の灌注という言葉があるので、それ用の道具が「灌注器」という理解で良いのではないかと思います。, 比較対象としてgoo辞書を見ていきます。Wikipediaで「点滴」は「点滴静脈注射」にリンクされていますが、「この記事は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。」ということだったので、デジタル大辞林ベースのgoo辞書を使います。また、「点滴」は「点滴注射」にリンクされているので、こちらを引用します。, てんてき‐ちゅうしゃ【点滴注射】薬液や栄養物の投与あるいは輸血などで、長時間かけて一滴ずつ静脈内に注入する方法。, ゆ‐えき【輸液】[名](スル)水分・電解質や栄養素などを、点滴や静脈注射などにより投与すること。また、その液。, 点滴と輸液、両者とも言ってることはほぼ同じ。ただ、点滴には「~する方法」と書かれており、輸液は「~すること」とあり、ここが解釈のポイントとなってきそうです。, 「輸液」と「点滴」の違いを明確にするために、5W1Hのどこに当てはまるか考えてみます。5w1hといえば……, When = いつWhere = どこでWho = だれがWhat = 何をWhy = なぜHow = どのように, 英語の授業で習った記憶があると思います。最近ではビジネスでのフレームワークとしても用いられているようです。, この考え方に当てはめてみると、「輸液」は~することなので、「What=何を」「点滴」は~する方法なので、「How=どのように」, 猫の輸液の場合で輸液と点滴を考えてみると、「輸液」は猫の脱水症状を改善するために(目的)、何らかの方法を用いて水分を補給してあげる(行為)であり、「点滴」は輸液を行うための位置手段(目的)として位置するといえます。, 手段はひとつとは限らないのが世の常。王道があれば邪道があり、想定外の方法や抜け道もあるものです。となると、点滴にも種類があるのでしょうか?, 点滴と言われてまず思い浮かぶのは、液体の入ったバッグを高い位置に吊るし、そこからつないだチューブの先に注射針をつけ、腕などに刺して点滴バッグの液体を入れる方法。この話題を調べてみるまで、私は点滴はこの一択しかないと思っていました。, 実際の点滴は、まず「どこから入れるか」で選択肢があり、「どうやって入れるか」でも選択肢があり、その結果としてようやく実際の点滴にたどり着けます。, 猫が腎不全などで脱水症状を起こしていたり、腎臓の機能を助けるための水分補給として水分を入れるとなった場合、主なものとして「皮膚の下に入れるか」と「血管に入れるか」という選択肢があります。, まず、皮下点滴。猫の皮膚は人間と違いかなりゆとり(たるみ)があることは、猫飼いさんはご存知でしょう。引っ張ればビローンと伸びますよね。その皮と身(筋肉)の間に点滴で液体を入れていく方法です。お家で輸液をする場合はこの方法です。, そして、静脈点滴。血管に針をさし、液体を入れる方法です。血管に針を的確に通さなくてはならず素人にできることではないので病院で行ってもらいます。, まず、点滴バッグからの点滴です。高い位置に吊るした点滴バックをチューブでつなぎ、重力を利用して輸液します。猫の腎不全の場合、一回の輸液量がそこそこ多いので、一度に量を入れやすいこの方法が多いと思います。我が家の腎不全猫たちも、この方法で多いときで1日2回の輸液を行っていました。, そして、もう一つの方法がシリンジ(注射器)を使う方法。点滴バッグから必要量をシリンジに吸い出し、液を入れたシリンジに点滴チューブと注射針をつないで輸液します。点滴バッグからの点滴は重力を利用して液を入れますが、シリンジを使う場合は液の入り具合を見ながら人がスピードを調整します。一回の輸液量が多くないときや、輸液を受ける猫ちゃんが長時間じっとしていられない場合などはこの方法が選択されるようです。, でも、猫介護中の猫飼いさんにとって大事なのは、些細な言葉の違いではなく、実際の猫介護生活の中でこの違いがどう影響してくるかということ。, 獣医師の先生や動物病院のスタッフさんによっては「輸液」と言う方が適切な場面でも馴染みのあまりない「輸液」という言葉よりも伝わりやすさ優先で「点滴」と言われる場合もあるようですし、飼い主さんが「点滴」と言われているのにわざわざ「輸液」と訂正するのも気が引けるということもあるかもしれません。, 実際、私は「輸液」と「点滴」を長年あいまいなまま使ってきましたが、そのことで問題が起こったことはありません。, 言葉の意味は踏まえつつ、病院での会話はかかりつけのお医者様の使い方に準じるということでよいのではないでしょうか。, 2015年から腎不全の猫の介護に追われて来た猫飼いです。2020年1月に長女猫、同年8月に長男猫を見送りました。現在は腎不全グレーゾーン(療法食に切り替え済み)の次男猫と健康優良児の三男猫のお世話に勤しむ日々。このブログでは腎不全の猫の介護生活から学んだ知恵や知識を発信していこうと思っています。私の経験が病気の愛猫の介護に悩む猫飼いさんのお役に立てばうれしいです。, 愛猫の腎臓に問題発覚!薬や治療法を調べていると行き当たる「腎不全」と「腎臓病」という言葉。ほぼ同じと思いきや使い分けてあったり……。ささいな言葉の違いですが猫の「腎不全」と「腎臓病」、違いを調べてみました。, 猫の病気の中でも多く、特に老齢猫が患いやすいと言われている猫の腎不全(腎臓病)。ちゃんと理解しておこうと思っても医療専門用語がずらりと並んだ本やサイトを見るとゲンナリ……という方もいるのではないでしょうか。ということで、猫の腎臓病(腎不全)について、「難しいことはいいから必要なことだけ教えてよ」というタイプの私なりに、飼い主さんがまず最初に押さえておくべき猫の腎不全のポイントをまとめてみました。. Copyright © 2020 うちの猫の目が黒いうちは All Rights Reserved. B“s“à‚Ì“®•¨•a‰@‚ɂﬓ®•¨—Տ°‚ɏ]Ž–‚µ‚½‚Ì‚¿Œ»EB‘@×‚ȃRƒ~ƒ…ƒjƒP[ƒVƒ‡ƒ“—͂𐶂©‚µA¬“®•¨ˆã—Â̌»ê‚Å–ˆ“úŠñ‚¹‚ç‚ê‚Ä‚¢‚é—lX‚È‘Š’k‚ɉž‚¶‚Ä‚¢‚éB, http://www.toray.co.jp/news/plastics/detail.html?key=93746DCF52C4544E492580AE0030736C, ƒAƒNƒTƒ_ƒCƒŒƒNƒg‚̃yƒbƒg•ÛŒ¯ŒöŽ®ƒEƒFƒuƒTƒCƒg. 猫の介護生活をしていると言葉の使われ方で「ん?」となることがたまにあります。いくつか気になる言葉はありますが中でも比較的耳にする「輸液」と「点滴」。同じ意味で使われているように感じるのですが、この2語にはどのような違いがあるのか調べました。 獣医さんの考え方や猫の状態によって、自宅で皮下輸液をする場合もあります。 自宅で皮下輸液をすると病院の半分程度の金額にはなりますが、長期戦になるのでそれなりに医療費がかかります。 ウイルスが体内に入り、病気になってしまう感染症。その予防には、定期的なワクチン接種が有効です。「室内飼いだから、ワクチンは必要ないかも?!」実は、室内飼いの猫にも感染症のリスクはあります。 猫の感染症の種類、症状、混合ワクチンの違いなどをご紹介します。 —猫は他の動物よりも腎臓病になりやすいと聞いたのですが、事実でしょうか? 確かに腎臓病にかかる猫は犬よりも多く、7歳以上のシニア猫のうち3~4割は腎臓病を患っていると言われています。 —なぜ、猫は腎臓病にかかりやすいのでしょうか? エルネオパNF2号輸液 2000mL: アミノ酸・糖・電解質混合製剤 【製】大塚製薬工場 【販】大塚製薬: 2,077円: ビタミン製剤・輸液製剤 > 輸液製剤 > 高カロリー輸液用製剤 ‚¢•a‹C‚Á‚āH”N—î•ÊƒPƒA‚ð’m‚Á‚Ä‚¨‚±‚¤, ”L‚ª“f‚­‚ÆŒ´ˆö‚©‚ç‚Ý‚é•a‹C‚̃ŠƒXƒNb–ыʈȊO‚â•p‰ñšq“f‚É‚Í’ˆÓ‚ðI, ƒAƒNƒTƒ_ƒCƒŒƒNƒg‚̃yƒbƒg•ÛŒ¯ŒöŽ®ƒEƒFƒuƒTƒCƒg. 猫は体調が悪いのを隠す生き物です。愛猫の最後サインを見逃さずちゃんと看取ってあげましょう。亡くなる前の特徴を記事にしています。愛猫は最後の時に望むのは辛い治療ではなく飼い主との触れ合い …